大切な本「今日を楽しむための 100の言葉」
中学1年生のときに、ヴィレッジヴァンガードでこの本と出会いました。
- 作者: 伊藤守
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 1998/02/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ヴィレッジヴァンガードと言えば、当時は、見たことのない、いかがわしい大人の世界感が広がっていて、陳列されている商品は全てワイセツなモノなんじゃないかと、一歩一歩すすむごとに、とてもドキドキさせられる店でした。
そんな雰囲気のお店は初めてだったので、学校帰りに友達と行こうとなった時は、とってもワクワクニヤニヤしたものです。
この本に惹かれた当時、私には、口でケンカしたら、全く勝てない友達がました。
その子の言っている事は、言葉がむずかしくて、全て正しい事の様に聞こえ、それに対し何も言い返せない自分に苛立ちと、いつか自分も話の中の盲点見つけて言い返してやる、と小さな復讐心を燃やしていました。
でも、その子のことが嫌いだったり、仲が悪かったわけでは決してありません…。
むしろ一番仲が良くて、一番分かってくれる子でした。
そしてその子は、顔もかわいくて勉強もできて、足も速くて運動神経もよくて、いつも明るくて、小学校の頃から男子女子どちらからも好かれている子でした。
私はその子にずっと憧れていて、いつか肩を並べるか、あわよくば追い抜いてみたいと思っていました。
そんな時、この本と出会いました。
開いてみると、まず、2行の文章を、ページの真ん中においているという、こんな大胆にページレイアウトに驚きました。
次に、書かれてある文章にたいへん惹きつけられました。
だいじょうぶ。誰もあなたに期待なんかしていない。
や
辛いだなんて、格好つけるな。
など。
このふたつの言葉は、当時の私にはとても衝撃的でした。
同時に、何か心の中でスッとするような感覚がありました。
でも、意味が分からない文章もたくさんありました。
世界は変わらない。自分も変わらない。変わらない中で今の自分を選ぶ。すると、そのとき、世界は変わる。
というもの。
『「世界は変わらない」と初めに言っているのに、最後には「世界は変わる」とはどういうこと?』
と頭を悩ませました。
でも、そういう" 矛盾 "した言葉を使えるって、すごくカッコイイな、と思いました。
例えば、またケンカしても動揺せずに、淡々とした表情で、こんな言葉がスラスラと出てきたら、とってもカッコイイなと、そう思いました(笑)
そして、
『この中の言葉を覚えたら、次は口ごたえ出来るかもしれない!』『ギャフンと言わせられるかもしれない!』と思い(笑)、
迷いに迷った末、少ないお小遣いからこの本を買い、毎日読んで、" その機会 " に備えていました。
でも結局、この本を買ってからは、その子とケンカをすることはありませんでした(笑)
その後も、今までもこの本の言葉にはだいぶお世話になり、悩みを解決するヒントになるような解釈が出来たり、また気持ちがスッとさせられることがありました。
悩んだ時、行き詰まった時、当時よりは少し成長したかなと思った時、今ならあの言葉の意味が理解出来るかも知れないと思った時。
節目節目というか、
本棚を眺めていて、フッと目についたときに読んでいました。
今は、この本と同じような名言集?や、「○○するための○○個の方法」というタイトルの本はたくさんありますが、
私はこの本が一番好きです。
他の本は売りに出せても、この本だけは売れません。
それは、当時の私を変えてくれた、変わろうと決心させてくれた思い出の本だからです。
おそらく、これから先もずっと、お世話になる本だと思います😊