りさねこブログ

1988年生まれ。アラサー。 本を読んだり、人と語るのが好き。感じた事を吐露する場所。

父の様子。

父の体調は、日々少しずつ下降している。
まともに話す事は、もう難しくなった。
夢と現実の区別が付かないので、寝ぼけ話が多くなった。
答えに時間差があったり、「水、水」と言うのでペットボトルを渡しているのに「早く水をくれ!」と言って来たり。
判断力や思考力は明らかに低下している。
今日は自分の名前も忘れていた。

ガン患者はとても耐えられない痛みがあるそうで、骨にまで転移したら、それはもう凄まじいらしい。

だから、もう痛みを感じさせないよう、痛み止めを多めに打って、
苦しませないよう来る時が来たら延命治療はせずそのまま見送りたいと、看病側の人間は思っている。
父には相談していない。


父には、病状の進行状況を知らない。私達はごまかしている。

あと残り○○日、ということも知らない。
これは祖母と伯母達の希望。

知らないまま逝かせてやろう、
知ってしまったらそれはショックを受けてしまうだろう、と。

でも、、
私は最近もう本人に言ったほうがいいんじゃないかと思う。

「先生、俺もうダメかなぁ…」と回診の時に聞く父が切ない。

先生は「ガンは大きくなってないからねぇ、体力回復するには時間がかかりそうやなぁ」とごまかす。

本当は、ガンが転移している範囲はく広がっているし、内臓機能もどんどん落ちているし、
家に帰ることも難しい。

本人は、希望が持てるような持てないような中途半端な回答を頼りに、頑張るしかない。
でも、薬の影響で体が上手くいうことをきかない。


凄く酷だと思う。
何も知らずに…治らないものを治そうとする…
切なくて本当に苦しい。


父が苦しい事はなんだろう?と考える。

体が上手く動かないこと
なかなか体力が戻らないこと
夜熟睡出来ないこと
早く元気になりたいのに、なれないこと

たとえ退院出来たとしても
仕事がないこと
生活が立てられないこと
病院通いになることは避けられないこと

もしかしたら
娘の結婚式に出るまで頑張ることも、本当はもう辛いのかもしれない。もう出なくてもいい、出来るだけ早く、もう楽になりたいのかもしれない。
退院出来ても、首が回らない状況は分かっているのだから、
それから手を離したいと思っているかもしれない。


なんて悲しいんだ。